けぶるように天気雨は降り 光の輪郭をはっきりさせる。 プラットホームに立ち、向かいのホームとの間に 落ちていく粒子は明るく、 大きな帯を気まぐれにかける。 一瞬に見た永遠性を手のひらで撫でて、 街へ運ばれていく身体で 報告しよう。 ――さつき火事だとさわぎましたのは虹でございました ☆ ☆宮沢賢治「報告」(新編宮沢賢治詩集/天沢退二郎・編/新潮文庫)より 2017/3/17