アスファルトが焼けて
夕立
急冷された道から立ちのぼる
夏の匂い
日が長いから
夕暮れは遠くて
いつまでもセミが鳴いている
あなたの夏を手紙で読んで
わたしの夏を文字にこめて送る
相変わらず夕立の匂い
いくら暑くなっても
これだけは幼いころと同じ
緑の木々が艶めいて
かたむいた西日に
照らされている
#ヘキライ 参加作品
季刊ヘキ https://twitter.com/kikanHEKI
2017/7/29