夢を震わせて肌があえいだ 冷たくやわらかなシーツの上 現実との境目を感知する指先でなぞる輪郭は 淡く空気に溶ける ひとときの永遠、 眠りは長く何もかもを遠くするから 閉じ込めていた記憶が開いて夜中の窓際 過ぎ去った日々の感傷、 が返り咲いてささくれた皮膚もなだらかになる 窓と遮光カーテンの隙間から わずかに入り込む月明かりが ほどけた身体の影をうつして 2017/2/11