秋雨前線

秋雨前線が近づいているらしい、
穏やかに霧雨がそそぐ。
視界は煙って、ゆらりとゆれる。
夏の空気はすっかり消えて
朝の冷え込みに、引き締まる輪郭。

戦いをなめらかに
回避できない日もあって、
(あ、ぶつかりたくて
(ぶつかるわけじゃない
日々の傷跡がうっすら刻まれる。
途轍もなく生きている身体、
を光景が
…雨…風…光…匂い…音…手触り…声…
通過して
ことばとなって表れてくる。
刻々と変わるリズムで落ちる雨音、
そばだてた耳で聴きとって、
ゆびがしっとりと書き記していく。
その先を知らなくて、
見つめながら楽しんでいる。
わたしを更新させる響きがここにある。
だから、いくらでも降ってきて。
傘で弾かずに、浴びよう。

2018/10/20