夜が

やはり夜が鮮明に叩くので
幻などではなく
プール帰りのような
塩素の匂いが
ほんとうだったようです。
星も暗やみも、
このベッドタウンにはとぼしいのです。
叩かれた背中は
おそらく朝にみみず腫れを
こしらえるでしょう。

こわいのは夜でもイノシシでもなく
漂うそこはかとない悪意です。
なぜわたしの周りに
塩素の匂いがするのでしょうか。
布巾の漂白はおとつい済ませました。
しっかりと、いちごの香りがするボディーソープで身体を、
オレンジの香りのシャンプーで髪の毛を洗って、
緑茶成分配合のクレンジングジェルで化粧を落としました。
ぴかぴかに清潔で、くもりもありません。
二十四時間ひかっているコンビニへ
入浴後に出かけたのは罪ですか。
カップ入りのグリーンスムージーを欲したが故に
知りもしない塩素を薄めて
通り道に撒かれたと思ったら、
自分の思考回路の支離滅裂さに
おびえてのぼせそうです。

夜がくっきり鳴らすので、
こんな日は日記を書き、そのページを
燃やしてしまえばよいと気づく。
すべて ほんとうかどうかは、
感覚の受信結果が、決めます。
わたしの送受信機能はまだ、
動いていると、思っています。

グリーンスムージーのキウイが口を浸す。
もう眠りの時間です。

2019/1/13~14