声、限りなく熱い

それでも、たとえ燃えてしまうのだとしても、ゆらがない声がある。何を示すのか判然としない真冬の白い吐息に紛れ込む破裂しそうな熱量。しずかに青く灯っている。空気の振動がこんなにわたしを揺するので、誰が意味を付与したのだろうか、さりげなく手渡されることにもふるえて。皿に移されたゼリーのよう、透き通って骨が見えてしまうほど希薄な自我で歩いていく。大きさの合わない靴はわたしを表しはしないから脱ぎ捨てて。地面は果てしない。潤ったひびきが名を呼ぶと、くらくら、近寄ってしまうね。たとえ燃えるのだとしても、声、ひかりを裂いて今、届けられていく。燃えるのはわたし、燃えるのはあなた、この身が残っても燃えていくのは声、限りなく熱いわたしたちのどっしりとしたゆらぎ。

 

2020/12/12